3.手順 ── 挿入から、当てる位置の探し方、終わり方まで
このプレイの難しさは、挿入そのものではなく「当てる位置を見つけること」にあります。順を追って整理します。
準備は 4 点です。排便を済ませておくこと。排尿も済ませておくこと ── 前立腺への圧は尿意に似た感覚として伝わるので、膀胱を空にしておくと感覚の区別がつきやすくなり、漏れの心配もなくなります。爪と手を清潔にしておくこと。そして水性のローションを用意しておくことです。アナルは自己潤滑しない部位なので、乾いた状態での挿入は粘膜を傷つけます。シリコン製の器具にシリコン系のローションを使うと素材が劣化しますので、水性のものをお選びください。洗浄器具を使う場合の扱いは、浣腸や尿道責めアイテムの安全な使い方に手順がまとまっています。念入りにやりすぎると粘膜のバリアが弱まり、かえって傷つきやすくなりますので、毎回の習慣にはしないでください。
体勢は、位置を探しやすいかどうかで選びます。仰向けで膝を立てる姿勢は、おなか側へ指先を向ける動きがとりやすい形です。横向きで膝を抱える姿勢は、挿入そのものの負担が軽い形です。片足を台に乗せて立つ姿勢は、角度を自分で変えやすい形です。どれが正解ということはなく、緊張が抜ける姿勢を優先してください。括約筋がゆるんでいない状態では、位置を探す段階まで進めません。
挿入は、急がないことがすべてです。まずローションを指や器具と入口の両方に十分に塗ります。入口の外周を指でなでて、筋肉がゆるむのを待ちます。ゆるんだら、息を吐きながら少しずつ進めます。指の場合は一本から始めてください。抵抗を感じたらそこで止めて、押し込まないこと。少し引いて、待ってから再開します。途中で滑りが悪くなったらローションを足してください。待てば通るときと、待っても通らないときがあり、後者は今日はここまでという判断になります。
位置を探すときは、奥へ進めることより角度を変えることを意識してください。前立腺は入口から見てかなり手前にあるので、深く入れれば届くというものではありません。第二関節の深さまで入れたら、そこからおなか側へ向けて少しずつ角度を変えていきます。手ざわりが変わる、あるいは圧をかけたときに感覚の質が変わる ── そう感じた位置が目印になります。
刺激の入れ方には、ひとつはっきりしたコツがあります。出し入れを繰り返すのではなく、当てたまま圧をかける、または小さく揺らすほうが前立腺には届きます。強さを上げるより角度を調整するのが近道で、強く押すことに意味はありません。位置が見つかったら、そのまま圧を保ってみてください。電動タイプでも同じで、強度を上げる前に当たる角度を探し直すほうが手応えが変わってきます。
パートナーと行う場合は、受ける側が体勢と合図を決めてください。自分の指で探すのと違い、相手の手では当たっている位置が本人にしかわかりません。「もう少しおなか側」「そこで止めて」と言葉で伝え合える状態にしておくのが、いちばん早く位置が見つかる進め方です。痛みを感じたときにすぐ止める合図も、始める前に決めておいてください。遠隔操作に対応した電動タイプを使う場合も同じで、強度を上げる判断は受ける側の合図に合わせてください。
終わり方も決めておいてください。最初のうちは短めで切り上げるのがよく、初回は十数分あれば十分です。長く続けたから到達するというものではなく、長時間の刺激は腫れや痛みの原因になります。抜くときは、括約筋がゆるんだ状態でゆっくり引いてください。急に抜くと粘膜を傷つけます。終わったら排尿し、手を洗い、使った器具を洗って完全に乾かしてから保管します。その日と翌日は、排便時の痛みや出血がないかを見ておいてください。次に試すまでは、少なくとも一日は間を空けるほうが安全です。